2005/ 8/ 7

右クリック禁止!

Secure HTML なるアプリケーションが登場しました。なんでも、右クリック防止をより強力に行うために、コンテンツ自身を暗号化し、JavaScript が off の環境ではコンテンツ自体を見ることができなくするそうです。

では、このアプリケーションではどのような問題があるか。それは、復号のために JavaScript を利用している点です。

つまり、PC 上でも容易に利用できる上に、画像などにも対応している w3m などでは、本来提供されるはずのコンテンツが一切提供されない、ということに尽きます。

これにより、全ての UA に対して可能な限り同等の情報を提供する、というアクセシビリティの観点から見ると、最悪という話となります。

また、これにより情報の肝となる部分が暗号化された場合、検索エンジンなどには引っかからない様になってしまいます。そんなにパクられたくないなら、そもそも PDF などで提供するとか、ストリーミング限定にするとか、もうちょっと邪魔にならない形で考えて欲しいものです。

Web というメディアの特性を全く考慮せずに、極めて一部の視点だけでこういった製品を作られたりすると、正直 w3m などで見る Web の世界が非常につまらなく、必要な情報へ到達できなくなる可能性が出てきます。

Web を発展させたいという気持ちでやってるのかもしれませんが、正直衰亡させたいと思ってやってる様にしか見えません。

なんていうか、後漢時代の宦官の害とかを、なんとなく連想したりしました。

っていうか、サンプル見たら URL エンコードと RegExp だけにしか見えんのだが。これって難読化と言わないか……。